更新日:2025.12.19腎臓・泌尿器・性機能・男性更年期
男性更年期障害に効く漢方薬とは?原因や治療法を薬剤師が解説

「最近、疲れが抜けない」「やる気が出ない」「眠れない」
——こうした症状に悩まされている40代以上の男性は少なくありません。実はこれらの症状、単なる「年齢のせい」ではなく、男性更年期障害(LOH症候群)の可能性があります。
日本Men’s Health医学会の調査によれば、40歳以上の男性の約600万人がLOH症候群に該当すると推定されています。しかし驚くべきことに、その大半が未診断・未治療のまま、日々の生活に支障をきたしているのが現状です。
男性更年期障害は、40〜60歳代を中心に現れ、性機能の低下だけでなく、疲労感、抑うつ、イライラといった多様な症状が特徴です。「男なんだから我慢しなきゃ」と一人で抱え込んでしまう方も多いのですが、これは明確な疾患であり、適切な治療で改善が可能です。
この記事では、男性更年期障害の根本的な原因から、西洋医学と漢方医学それぞれのアプローチ、そして一人ひとりの体質に合わせた漢方薬の選び方まで、40年以上の臨床経験をもとに詳しく解説していきます。
「もう歳だから仕方ない」と諦める前に、ぜひ最後までお読みいただき、ご自身の症状と向き合うきっかけにしていただければ幸いです。
男性更年期障害とは|症状と原因
男性更年期障害の定義
男性更年期障害とは、加齢に伴う男性ホルモン(テストステロン)の低下により引き起こされる心身の不調のことを指します。医学的にはLOH症候群(Late-Onset Hypogonadism:加齢男性性腺機能低下症候群)と呼ばれており、日本泌尿器科学会が発行する『LOH症候群診療の手引き』において、診断基準や治療指針が定められています。一般的に40歳代から症状が現れ始め、50〜60歳代でピークを迎えることが多いとされています。
女性の更年期とは異なり、男性のホルモン低下は緩やかで個人差が大きいため、症状に気づきにくく、「年齢のせい」「ストレスのせい」と見過ごされがちです。しかし、適切な治療により生活の質を大きな改善が期待できる疾患でもあります。
男性更年期障害の症状は大きく分けて、身体症状、精神症状、性機能症状の3つに分類されます。
身体症状:全身倦怠感、疲労感、筋力低下、筋肉痛、関節痛、肩こり、腰痛、ほてり、発汗、動悸、めまい、耳鳴り、頭痛、不眠、頻尿、肥満(特に内臓脂肪の増加)など
精神症状:抑うつ気分、不安感、イライラ、集中力低下、記憶力低下、意欲低下、無気力感など
性機能症状:性欲減退、勃起障害(ED)、射精障害、オーガズム感の低下など
主な原因
男性更年期障害の主な原因は、加齢に伴う男性ホルモン(テストステロン)の分泌量の減少です。テストステロンは精巣から分泌されるホルモンで、男性の生殖機能だけでなく、筋肉や骨の維持、造血機能、脂質代謝、認知機能、気分の調整など、全身の様々な機能に関わっています。
テストステロンの分泌は20歳代をピークに、30歳代から徐々に減少し始めます。Harman SMらの縦断的研究(Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, 2001)によれば、40歳以降は年間で約1〜2%ずつ減少するとされています。個人差が大きく、70歳代でも十分なテストステロン値を維持している方もいれば、40歳代で大きく低下する方もいます。
テストステロンの低下に加えて、以下のような要因も男性更年期障害の発症や悪化に関与しています。
- ストレス:仕事や家庭のストレスはテストステロンの分泌を抑制しやすくなります
- 生活習慣:運動不足、睡眠不足、不規則な生活、過度の飲酒、喫煙など
- 肥満:内臓脂肪の増加はテストステロンをエストロゲンに変換する酵素を増やし、ホルモンバランスを乱します
- 慢性疾患:糖尿病、高血圧、脂質異常症、メタボリックシンドロームなど
- 薬剤:一部の薬剤(ステロイド、オピオイドなど)はテストステロンの分泌を抑制します
症状の程度には個人差が大きく、全く症状を感じない方から、日常生活に支障をきたすほど重症化する方まで様々です。
男性更年期障害の治し方|西洋薬と漢方薬
西洋薬での治療
西洋医学における男性更年期障害の治療法として、主に以下のアプローチがあります。
テストステロン補充療法(TRT):減少したテストステロンを注射や塗り薬(ゲル)で補充する治療法です。性機能低下、疲労感、抑うつなどの症状に対して効果を示します。ただし、前立腺がんのリスクがある方、多血症の方には使用できない場合があり、定期的な検査(血液検査、前立腺検査など)が必要です。治療期間や使用方法については、個々の症状や健康状態に応じて医師が判断します。
ED治療薬:勃起障害に対しては、PDE5阻害薬(シルデナフィル、タダラフィルなど)が使用されることがあります。
抗うつ薬・抗不安薬:精神症状が強い場合には、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの抗うつ薬や抗不安薬が併用されることがあります。
これらの西洋医学的治療に加えて、漢方薬が併用されることも多くあります。
漢方薬での治療
漢方医学では、男性更年期障害を単なるホルモン不足としてではなく、体全体のバランスの乱れとして捉えるのが特徴です。男性更年期の体質を以下のような観点から分析します。
腎虚(じんきょ):漢方医学における「腎」は、生殖機能や成長・発育、ホルモンバランス、体の根本的なエネルギー、精力を司る概念です。加齢とともにこの「腎」の力が衰えることが男性更年期障害の根本原因と考えられています。
腎陽虚(じんようきょ):体を温める力(陽)が不足した状態です。疲労感、冷え、性欲減退、勃起障害、頻尿、腰痛、下肢の脱力感などの症状が現れやすくなります。
腎陰虚(じんいんきょ):体を潤し冷ます力(陰)が不足した状態です。ほてり、寝汗、口の渇き、手足のほてり、イライラ、不眠などの症状が現れやすくなります。
腎の陰陽両虚:陰虚と陽虚が同時に存在する状態で、疲労感と焦燥感が混在するなど、一見矛盾するような症状が現れます。
気血の不足:エネルギー(気)や栄養(血)が不足することで、疲労感をはじめ、めまい、動悸、息切れ、筋力低下などが生じます。
肝気鬱結(かんきうっけつ):ストレスなどにより気の流れが滞る状態です。イライラ、抑うつ、不安感、胸脇部の張り感、不眠などが現れます。
痰湿(たんしつ):体内の水分代謝が悪く、余分な湿気や老廃物が溜まった状態です。肥満、むくみ、倦怠感、頭重感などが現れます。
このように、漢方では「なぜ男性更年期症状が起こるのか?」を体質ごとに分析し、そこに合った処方を選択していきます。一人ひとりの症状や体質に応じて、複数の漢方薬を組み合わせることもあります。
漢方薬の飲み方や注意点
漢方薬は通常1日2〜3回にわけて服用します。煎じ薬の場合は温かい状態で、エキス顆粒の場合はぬるま湯で服用するのが基本です。効果の実感には個人差がありますが、一般的に1〜3ヶ月程度の継続服用が目安となります。
副作用は比較的少ないとされていますが、体質に合わない処方では胃腸障害や皮疹などが現れることがあります。また、他の薬剤との相互作用もあるため、必ず専門家の指導のもとで服用することが重要です。他疾患の治療中の方は、事前に医師や薬剤師にご相談ください。
富士堂での男性更年期障害治療
ここまで、漢方医学における男性更年期障害の基本的な体質分類をご紹介してきました。ただ正直なところ、実際の診療現場では「腎陽虚」「肝気鬱結」といった教科書的な分類だけでは、その方に本当に合った処方を見つけることが難しいケースも少なくありません。
というのも、人の体質は思っている以上に複雑で、複数のタイプが混在していたり、症状の強弱や組み合わせが一人ひとり違うからです。
そこで富士堂漢方薬局では、所長である許志泉先生が長年の研究と臨床経験から生み出した「SCI方証医学」という独自の視点で体質を見極めています。これは、伝統的な中医学・漢方医学の知恵に、西洋医学の客観的な分析手法を組み合わせたメソッドです。「症候」「体質」「病」という3つの軸から多角的に判断することで、より精密に、その方だけの処方を導き出すことができます。➤SCI方証医学について詳しくはこちら
この理論を活用することで、一人ひとりの体質に、より的確かつ精密に適合する漢方薬を選び出すことが可能となり、効果的な漢方治療を実現しています。
例えばSCI(証候分類)を活用して、男性更年期障害の症状を以下のようにタイプ分けし、それぞれに適合する生薬や処方の傾向を判断します。
地黄証:小腹不仁があり、筋力の低下、寝汗、口の渇き、手足のほてり、焦燥感などを伴うタイプ
桂枝証:衝逆症。気血の巡りが悪く、のぼせと冷えが混在し、動悸や頭痛、不安を伴うタイプ
柴胡証:胸脇苦満(胸脇部の張り)があり、ストレスによる気の鬱滞で、イライラ、抑うつ、情緒不安定、不眠を伴うタイプ
黄耆証:気虚による全身倦怠感、疲労感、自汗(じっとしていても汗をかきやすい)、浮腫みを伴うタイプ
人参証:みぞおちの痞えがあり、疲労感、動悸、食欲不振、消化不良を伴うタイプ
竜骨・牡蛎証:精神不安、不眠、動悸、焦燥感、遺精(夢精)などを伴うタイプ
附子証:脈が沈弱で、陽虚による疲労感、冷え、性機能低下、頻尿、腰痛、気力低下を伴うタイプ
上記はあくまでも具体例の一部であり、また「桂枝+柴胡」や「黄耆+人参」などの複数の特徴が合わさった複合タイプも多く見受けられます。富士堂では、こうした精密な体質分析により、一人ひとりに最適な漢方薬を選定します。
男性更年期障害に使われる代表的な漢方薬
男性更年期障害に使われる漢方は、例えば以下のものがあります。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう):体力が低下し、疲労倦怠感が強い方に。食欲不振、消化不良、息切れなどを伴う場合に適しています。気を補うことで全身の活力を回復させます。
八味地黄丸(はちみじおうがん):下半身の疲労感、冷え、頻尿や尿の出にくさ、腰痛、性機能低下などがある方に。
牛車腎気丸(ごしゃじんきがん):八味地黄丸の適応に加えて、下肢のしびれ、むくみ、腰から下の脱力感が強い方に。腎陽虚による下半身症状に特に効果的です。
六味地黄丸(ろくみじおうがん):ほてり、寝汗、口の渇き、イライラなどがある方に。冷え症状がない場合に適しています。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):比較的体力があり、精神不安、不眠、イライラ、動悸が強い方に。ストレスが関与している場合に適しています。
桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう):体力が低下し、神経過敏で疲れやすく、不眠、動悸、寝汗、遺精(夢精)などがある方に。性機能障害を伴う場合に適しています。
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):気分がふさぎ、のどに何か詰まったような違和感(梅核気)がある方に。ストレスによる自律神経の乱れ、不安感、抑うつ気分を伴う場合に適しています。
清心蓮子飲(せいしんれんしいん):精神不安、イライラがあり、頻尿、残尿感、排尿痛などの泌尿器症状を伴う方に。
牛黄製剤(ごおうせいざい):強い精神的ストレス、不安、動悸、息切れを伴う方に。牛黄は心を鎮め、熱を冷ます作用があり、更年期の精神症状や循環器症状に効果的です。特に急性のストレス症状や、動悸・不安が強い時に用います。
清心蓮子飲(せいしんれんしいん):精神不安、イライラがあり、頻尿、残尿感、排尿痛などの泌尿器症状を伴う方に。
動物性補腎薬(鹿茸、巴戟天、淫羊藿、海馬配合製剤など):上記処方では効果が弱いと考えられる場合などに、症状・体質に合わせて併用します。特に性機能低下が顕著な場合に体質を底上げする目的で使われます。
上記処方は、あくまでも一例となります。同じ男性更年期障害でも、体質や症状の組み合わせによって適切な処方は大きく異なります。体質と証に合わない処方では、逆効果になることもあるため、専門家のアドバイスのもとでの服用が大切です。
男性更年期障害に対する漢方薬の科学的エビデンス
実は近年、男性更年期症状に対する漢方薬の効果を科学的に検証する研究が国内外で活発に行われており、確かなエビデンスが積み重ねられてきています。
たとえば八味地黄丸については、『日本東洋医学雑誌』に掲載された臨床研究で、男性更年期症状、特に性機能低下や排尿障害への有効性が報告されています。「夜中にトイレに起きる回数が減った」「下半身に力が戻ってきた」といった実感を持つ方が多いのは、こうした研究結果とも一致しています。
補中益気湯に関しては、国際的な漢方医学誌『Kampo Medicine』において、疲労感や倦怠感の改善効果が実証されており、QOL(生活の質)の向上も確認されています。「朝起きるのが楽になった」「午後になっても疲れにくくなった」という声は、決して気のせいではないということです。
また、柴胡加竜骨牡蛎湯については、不安やストレス関連症状への効果を示す研究が複数発表されており、自律神経のバランスを整える作用メカニズムも徐々に解明されてきています。
さらに興味深いのが、動物性補腎薬である鹿茸に関する研究です。中国を中心とした複数の研究で、テストステロン様作用や性機能改善効果が報告されており、古来から「精力剤」として珍重されてきた理由が科学的にも裏付けられつつあります。
こうしたエビデンスの蓄積により、漢方薬は、現代医学の視点からも有効性が認められる確かな選択肢として、医療現場でも注目されています。
よくあるご質問
Q1: 漢方薬だけで男性更年期障害は治りますか?
軽度から中等度の男性更年期障害であれば、漢方薬単独での改善は十分に見込めます。当薬局では、疲労感や意欲低下、不眠といった症状が漢方の服用で大きく改善し、仕事のパフォーマンスが回復したという報告を数多くいただいています。
一方で、テストステロン値が著しく低下している場合(遊離テストステロン8.5pg/mL未満など)は、ホルモン補充と漢方を組み合わせることで相乗効果が期待できます。漢方薬は単独で使用するだけでなく、西洋医学的治療をサポートする役割も果たせるため、現在の治療状況に応じた最善のプランをご提案いたします。
Q2: 男性更年期障害に効果がある代表的な漢方薬は?
八味地黄丸や補中益気湯、柴胡加竜骨牡蛎湯などが男性更年期に頻用されますが、重要なのは「どの処方が自分に合うか」という点です。
たとえば疲労感が主訴でも、冷えを伴う方には八味地黄丸、食欲不振を伴う方には補中益気湯、精神不安が強い方には柴胡加竜骨牡蛎湯というように、体質によって選択が変わります。さらに、既製の処方だけでは対応しきれない複雑なケースでは、鹿茸などの動物性補腎薬を加えることで効果を高めることも期待できます。
Q3: 漢方薬はどのくらいで効果が出ますか?
症状によって改善スピードには差があります。
イライラ感や不眠、動悸といった自律神経系の症状は比較的早期に変化が現れやすく、2〜3週間で「よく眠れるようになった」「気持ちが落ち着いてきた」という実感を得られる方が多いです。全身の疲労感や倦怠感については1ヶ月前後で軽減し始めることが多いです。
一方、性機能の改善には少し時間がかかる傾向があり、2〜3ヶ月の継続服用で徐々に変化を感じ始める方が多くなります。体質そのものを根本から立て直すには3〜6ヶ月の服用が理想的で、その後は症状の安定度に応じて服用量を調整していきます。
もし1ヶ月経過しても何の変化も感じられない場合は、処方の見直しが必要なサインですので、遠慮なくご相談ください。
Q4: 他の薬と併用しても大丈夫ですか?
テストステロン補充療法やED治療薬との併用は基本的に問題はなく、むしろ相乗効果が期待できるケースが多数あります。実際、バイアグラやシアリスなどのPDE5阻害薬と補腎系の漢方薬を組み合わせることで、自覚的な性機能がより安定するという報告もあります。
ただし注意が必要なのは以下のケースです。ワーファリンなどの抗凝固薬を服用中の方は一部の生薬との相互作用があるため慎重な判断が必要です。また、降圧薬や糖尿病治療薬を使用している場合も、漢方薬の種類によっては血圧や血糖値に影響することがあります。
お薬手帳をお持ちいただくか、服用中の薬剤名をメモしてご相談いただければ、安全性を確認したうえで最適な処方をご提案いたします。
Q5: テストステロン補充療法と漢方薬、どちらを選ぶべきですか?
ご自身の状況や優先順位によって判断することが大切です。
テストステロン補充療法は、性機能の回復や筋力増強といった面で即効性があり、数値で効果を確認できる明確さがあります。ただし、前立腺の状態によっては使用できない場合があり、また長期使用すると自身の精巣機能が低下するリスクも指摘されています。定期的な血液検査と前立腺検査が必須です。
対して漢方薬は、精巣そのものの機能を賦活させることを目指すため、ホルモン依存にならず自然な形で体質改善が期待できます。疲労感やメンタル面の不調にも幅広く対応でき、前立腺に問題がある方でも安心して使用できるのが大きな利点です。ただし効果の実感までに一定の時間を要します。
現実的には、症状が重い初期段階ではホルモン補充で立て直し、安定してきたら漢方中心に切り替えるといった柔軟なアプローチも有効です。
Q6: 男性更年期障害は何年くらい続きますか?
男性の場合、女性と異なりホルモン減少が急激ではなく緩やかであるため、症状の期間も個人差が非常に大きくなります。早い方では1〜2年で自然に軽快することもあれば、何も対策をしないと5年、10年と症状が長引くケースも珍しくありません。
重要なのは「放置せず早期に対処する」という点です。適切な漢方治療と生活習慣の見直し(特に運動習慣とストレス管理)を組み合わせることで、症状期間の短縮が期待できます。
また、男性更年期を過ぎた後も、低テストステロン状態が続くと骨粗鬆症や動脈硬化、認知機能低下のリスクが高まります。症状が落ち着いた後も、定期的な漢方服用や生活習慣の維持により、健康寿命を延ばすことが期待できます。
Q7: EDも男性更年期障害の症状ですか?
勃起障害は男性更年期障害の代表的症状の一つであり、テストステロン低下との関連性が医学的にも確認されています。ただし注意すべきは、EDの背景には複数の要因が絡み合っているということです。
動脈硬化による血流障害、糖尿病による神経障害、心理的ストレスや不安、さらには降圧薬や抗うつ薬などの薬剤性EDもあります。そのため、EDが気になる場合は、まず泌尿器科で器質的な問題がないかを確認することをお勧めします。
バイアグラなどのED治療薬は、勃起をサポートすることで必要な場面で確実な効果を発揮する治療法です。一方、漢方は体質や生活背景を含めて整えることで、中長期的に性機能の土台を支えることを目指します。両者は目的やアプローチが異なるため、併用することで、より安定した改善が期待できる場合もあります。
Q8: 漢方薬に副作用はありますか?
天然由来というイメージから「副作用がない」と誤解されることがありますが、漢方薬も医薬品である以上、体質に合わない使い方をすれば副作用は起こり得ます。
最も多いのは胃腸症状で、処方が体質に合っていない場合や空腹時に服用した場合に、胃もたれや下痢が生じることがあります。また、甘草という生薬を含む複数の処方を同時に服用すると、むくみや血圧上昇を引き起こす「偽アルドステロン症」のリスクがあります。
これらのリスクを最小限に抑えるには、専門家による正確な体質の確認と、服用開始後の定期的なフォローアップが不可欠です。当薬局では、初回相談時に詳しい体質チェックを行い、服用開始後も2〜4週間ごとに経過を確認しながら安全に観察を進めています。
Q9: 男性更年期障害の漢方治療にかかる費用はどのくらいですか?
費用は漢方の内容によって幅がありますが、標準的なケースで月額15,000円〜25,000円程度が目安となります。
顆粒剤のみで対応できる場合は月額10,000円〜15,000円程度、煎じ薬にする場合は月額20,000円〜30,000円程度となることが多いです。特に性機能改善を重視する場合、鹿茸や海馬などの動物性補腎薬を加えることがありますが、これらは希少価値の高い生薬であるため、追加で月額10,000円〜20,000円程度かかることがあります。
初回相談時に症状や体質、ご予算を詳しくお伺いしたうえで、最適なプランをご提案いたします。無理のない範囲での継続が何より大切ですので、費用面についても遠慮なくご相談ください。
富士堂の漢方が選ばれる理由
オーダーメイドの治療
体質や症状を丁寧に確認し、あなたに合った処方をご提案します。
一般的な中医学や漢方医学に加えて、西洋医学的な見地や最新の研究成果を取り入れた「SCI方証医学」の理論を活用し、一人ひとりの体質をより精密に見極めていきます。
男性更年期障害は、同じような症状に見えても、その背景にある体質は人それぞれです。ストレスが主な原因の方、ホルモンバランスの乱れが強い方、冷えが根本にある方、肥満やメタボリックシンドロームが関与している方など、様々なタイプがあります。富士堂では、こうした個々の違いを丁寧に分析し、最適な処方を組み立てます。
豊富な臨床経験
年間7,000名以上の患者様にご相談いただいている専門家が対応します。
特に、富士堂漢方医学研究所・富士堂漢方薬局の許志泉先生は、中国と日本で40年以上の臨床経験を持ち、長年研究してきました。男性更年期障害についても数多くの治療実績があり、様々な症状パターンや体質タイプに対応した豊富な知識と経験を有しています。
こうした長年の臨床データとノウハウを活かし、より効果的で安全な漢方治療をご提供しています。
安心の品質管理
信頼できる国内メーカーの生薬のみを使用し、安全性を徹底しています。
使用する生薬は、品質管理が徹底された信頼できるメーカーから仕入れており、産地や品質にもこだわっています。また、煎じ薬の調合は、経験豊富な薬剤師が一つひとつ丁寧に行っています。
漢方薬は口に入れるものだからこそ、品質と安全性には妥協しません。安心して服用していただける環境を整えています。
オンライン相談対応
富士堂漢方薬局は、東京の飯田橋と渋谷に2店舗を構えるほか、LINEをはじめとするオンライン相談にも対応しています。ご来店が難しい方でも、LINE・WeChat・Microsoft Teamsなどを通じて全国どこからでもご相談いただけます。
オンライン相談では、ビデオ通話や写真を使って舌の状態などを確認しながら、対面相談と同等の体質診断を行います。お忙しい方や遠方にお住まいの方でも、ご自宅にいながら専門的な漢方相談が受けられます。
また、漢方薬は全国へ配送可能ですので、ライフスタイルに合わせて無理なく治療を続けていただけます。
カウンセリングの流れ
ご予約 → ご相談 → 漢方薬の選定 → ご確認・お会計 → 調剤・お渡し(発送)
- ご予約:お電話、LINE、メールフォームからご予約ください。初回相談は60〜90分程度お時間をいただきます。
- ご相談:現在の症状、体質、生活習慣などを詳しくお伺いします。舌診、腹診なども行い、総合的に体質を判断します。
- 漢方薬の選定:SCI方証医学に基づいた体質分析を行い、最適な処方をご提案します。効果や服用方法についても丁寧にご説明します。
- ご確認・お会計:処方内容と費用をご確認いただき、ご納得いただいた上でお会計となります。
- 調剤・お渡し(発送):煎じ薬の場合は調合に少しお時間をいただきます。店頭でのお渡し、またはご指定の住所への配送も可能です。
初回相談後、2〜4週間後に経過を確認し、必要に応じて処方を調整します。継続的なフォローアップにより、より効果的な治療を実現しています。
➤ 初回相談は予約優先制。お気軽にご相談ください。
■漢方相談予約・お問合せ>>「お問い合わせ(LINE,WeChat,メールフォーム)」
■オンライン相談について詳しくはこちら>>「オンライン漢方相談|来店なしでお薬お届け」
まとめ
男性更年期障害は「年齢のせいだから仕方ない」と諦めてしまう方が非常に多い疾患です。しかし実際には、テストステロンの低下による明確な病態であり、適切な治療によって症状を改善し、活力ある日常を取り戻すことが十分に可能です。
40代、50代といえば、仕事でも家庭でも責任ある立場になり、まだまだ人生の充実期です。この大切な時期を、疲労感や意欲低下に悩まされながら過ごすのはあまりにももったいないことだと思います。
富士堂漢方薬局では、テストステロン補充療法に抵抗がある方、前立腺の問題で使えない方、あるいは西洋医学的治療と併用してより良い効果を得たい方など、さまざまなニーズに対応してきました。SCI方証医学による精密な体質分析で、お一人おひとりに本当に合った処方を見つけ出すことを大切にしています。
「最近疲れやすくなった」「やる気が出ない」「以前のような元気がない」。そんな症状を感じていらっしゃるなら、それは決して「年齢のせい」だけではないかもしれません。40年以上の臨床経験を持つ専門家が、あなたの体質を丁寧に見極め、これからの人生をより充実したものにするためのサポートをさせていただきます。
オンライン相談も行っておりますので、お忙しい方やご来店が難しい方もお気軽にご相談ください。まずは一度、お話を聞かせていただければと思います。
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