子宮腺筋症や貧血でお悩みだったこちらの患者様は、再手術を避けたい強い思いから漢方治療を選ばれました。漢方を3年6か月間続けた結果、子宮のサイズが縮小し、ヘモグロビン（Hb）値が正常範囲にまで回復。手術も鉄剤も不要となり、閉経を迎える準備が整いました。今回はそんな患者様にいただいた治療の体験談や漢方治療への想いを担当した先生の解説とともに詳しくご紹介します。

また、富士堂では遠方の方でもご相談できるよう、オンライン相談も導入しております。漢方薬の宅配も承っておりますので、お困りの際は遠慮なくご相談ください。

■漢方相談予約・お問合せ>>「お問い合わせ（LINE,WeChat,Skype,メールフォーム)」
■オンライン相談について詳しくはこちら>>「オンライン漢方相談｜来店なしでお薬お届け」

---

ニックネーム：Tomo
年齢：51歳
性別：女性
服用期間：3年6ヶ月

いままでの治療経験

1. 2007年➤子宮腺筋症、卵巣のう腫がみつかり経過観察


2. 2012年➤右卵巣が皮様のう腫で薬で治療ができなかったため腹腔鏡手術にて摘出。子宮腺筋症は引き続き経過観


3. 2016，2018，2019年➤3回ミレーナを入れたが全て脱落し失敗


4. 2020年➤子宮摘出手術を勧められたこともあり漢方の治療院を探し治療開始


5. 2024年➤生理が1年来ないことにより治療終了。薬は減薬して服用中

富士堂での治療体験談

処方された漢方薬（粉末）はお湯に溶かして飲む。漢方薬局に通院する前に国際中医師の方が書いた本を何冊か読んだのですが、お湯に溶かして飲んだ方が良いと書かれていたので。婦人科で処方されていたエキス剤もお湯に溶かして飲んでいました。

闘病・治療中の方へのメッセージ

漢方薬はお金がかかるイメージがありますが（相談料や処方されるお薬など）私は治療費にあまりお金がかけれなかったので限度額を先生にお話して、その範囲内で処方してもらいました。
ですので先生とご相談の上、無理なくできる範囲内で継続して治療してみて下さい。また、解らないこと、気になる症状など質問すると丁寧に説明してくださるので、少しでも気になる時は、遠慮なく聞いた方がよいと思います。
最初から思うような成果が出ず大変かもしれませんが、諦めず頑張ってください。

担当の先生からのコメント

こちらの患者様は、皮様嚢腫の手術を一度受けられた後、再手術をできる限り避けたいというご相談でご来店されました。治療開始時、子宮は約14cmにまで腫れ、生理のたびに大量出血があり、夜用ナプキンを1時間ごとに交換しなければならないほどの状態でした。さらに、ヘモグロビン（Hb）は7まで低下し、鉄剤を服用しても改善が見られず、子宮全摘手術を勧められていました。

子宮腺筋症の治療では一般的に活血薬（血流を改善する薬）が必要です。しかし、この方の場合、深刻な貧血状態で活血薬を使用すると症状が悪化する恐れがありました。そのため、補血薬（血を補う治療）を優先し、少量の活血薬を併用する形で治療を開始しました。

治療を半年間継続した結果、子宮は11.6cmまで縮小し、Hb値は10g/dLまで回復しました。その後、1年半後には子宮が10cmにまで小さくなり、Hb値も13g/dLに改善。手術も鉄剤も不要となりました。そして、治療開始から3年半後には子宮が9.5cmに縮小し、Hb値は14g/dLに到達しました。最後の生理が半年前にあり、閉経が近いと判断されました。現在、漢方治療の卒業も視野に入れていますが、Tomoさんのご希望により、ごく少量の薬を減量しながら継続服用しています。

子宮内膜症や子宮腺筋症、チョコレート嚢腫に対しては、手術やホルモン治療以外にも選択肢があります。また、妊活と並行した治療も可能です。患者様一人ひとりのライフプランに寄り添いながら、最適な治療法をご提案させていただきます。

担当の先生・記事監修

張 冬　中医師　不妊漢方アドバイザー
経歴
2008年　中国浙江中医薬大学医学部　卒
2008年　浙江省中医院　研修医
2011年　千葉大学和漢診療科
2013年　富士堂漢方医学研究所・富士堂漢方薬局
現職　富士堂漢方医学研究所：研究員（不妊症・婦人科・皮膚科・生活習慣疾病分野）
富士堂漢方薬局
所属学会
日本不妊カウンセリング学会　研究業績/論文

関連記事

>>口コミ・アンケート一覧

>>婦人科関連記事一覧

>>子宮筋腫と子宮筋腫に伴う貧血や重い生理症状が漢方薬服用で改善した2症例

>>月経困難症・生理痛とは？

>>子宮腺筋腫が漢方５か月で子宮全摘出手術免れ正常サイズに｜漢方体験談

>>30代、子宮筋腫8㎝チョコレート嚢腫6㎝が半分＆手術不要に