不妊治療で通われる方は実に多くいらっしゃいます。その中でも人工授精などと並行して漢方薬を取り入れることで体質を改善し妊娠しやすい体づくりをされる方も大勢いらっしゃいます。
今回は子宮内膜と卵胞の育ちが悪いことでお悩みだった方が漢方薬を飲み無事にご懐妊されるまでを症例として見ていきましょう。

 

患者様について｜体質改善・妊娠につながる漢方薬を求めて

東京都のＴさん　初来店当時33歳
治療経歴…体外受精4回、人工授精多数

生理周期が長く、30~40日周期。直近の採卵では卵子が8つ採れましたが、4ＢＣの冷凍胚1つという結果でした。
冷凍胚数（1つ）/採卵数（8つ）で13％の到達率。受精卵を移植する予定でしたが、子宮内膜と卵胞の育ちが悪く、中止となり、体質改善をして不妊を治療すべく漢方薬を求めて富士堂にご来店されました。
平素の体質としては、冷え性ではあるが、暑がりでもある、便秘症をもち頻尿気味で汗をかきやすい、とのことでした。

 

漢方治療について

漢方分類：腎虚・瘀血・寒凝

治療プラン：補腎・活血・温陽補陰

主な治療用薬：補腎温陽の漢方（約2万円/月）・活血の漢方（約3万円/月）・移植周期用暖宮の漢方（子宮を温める）：400円/日

 

漢方服用後の経過

＜服用1ヶ月目＞
生理が軽くなり、ＰＭＳ症状・冷え症・便秘が軽減。
卵子と内膜の成長が良く、予定通りに移植できることに。

＜服用2ヶ月目＞
4BCの冷凍胚を移植しましたが、生理が来てしまい、再度採卵にチャレンジすることになりました。

＜服用3ヶ月目＞
3つを採卵、3つとも受精。4AAと4BBの胚盤胞が冷凍出来ました。
今までは4回採卵しても、冷凍胚には1つ（4BC）しか到達しなかったが今回は2つも冷凍でき、さらにうち一つはグレードの最も高い4AAで、喜ばれていたのが印象的でした。

＜服用4ヶ月目＞
ERA検査で特に異常もなく、早速再度の移植に挑戦しましたが、微かな着床しか認められませんでした。
1か月休んで、体を整えることに。

＜服用6ヶ月目＞
生理痛がかなり緩和されており、これまで排卵チェック時に7㎜しかなかった子宮内膜が9㎜以上に成長。
予定通りに移植し、判定日のHCGは250+でした。
暖宮の漢方（子宮を温める）と補腎温陽の漢方を飲み続け、初来店時から約6か月後に無事に妊娠されました。

 

担当の先生からのコメント

AMHが実際年齢に比べ値が低い場合、AMH値を回復させられる可能性があります。
この症例の方は実際に補腎温陽の漢方を飲み続け、質の良い卵子が採れて無事に妊娠に至りました。
卵巣機能の改善には一般的に２～3か月の治療が必要です。
採卵してもなかなか良い卵子が採れない、胚盤胞まで成長しないなどでお悩みの方は、ぜひ漢方の力で卵巣の若返りを目指しましょう！

中医師　張冬先生

 

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