2020.03.04所長・COVID-19記事
【解説】新型コロナウイルス・COVID-19の予防、病態、漢方薬、治療、清肺解毒湯について
みなさんこんにちは。武漢市から発生した新型コロナウイルス(CoV-19)・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は2019年12月から世界に瞬く間に広がり猛威をふるっています。今やニュースでその名を聞かない日はありません。マスクや消毒液の売り切れが続出する中、不安を抱えて毎日を過ごされている方も少なくないと思います。本日は富士堂漢方薬局の所長であり臨床年数33年の医学博士、許志泉先生にこの新型肺炎コロナウイルスについて、意外と知らない基礎から予防や予後まで徹底的に解説していただきました!
現在、ヒトに感染するコロナウイルスは6種類確認されています。感染すると発熱や上気道(呼吸器のうち、鼻から鼻腔、鼻咽腔、咽頭、喉頭までを指す)症状を引き起こします。
未知の恐ろしいウイルスという印象があるかもしれませんが、実はこの6種類のうち、4種類は一般的な風邪の原因の10~15%(流行期は35%)を占めているのです。HCoV-229E、HCoV-OC43、 HCoV-NL63、 HCoV-HKU1の4種類がそれにあたります。
そして、残りの2種類が動物から感染する重症肺炎ウイルスであるSARS-CoVとMERS-CoVです。SARS(サーズ)は2002年に中国広東省で発生し2003年に収束しました。MERS(マーズ)はアラビア半島とその周辺地域で感染例が報告されており、2012年から現在まで続いているもので、記憶に新しいですね。
今回の新型コロナウイルスは動物から人に感染するβ型のコロナウイルスの一種で、2019年12月に武漢にウイルス肺炎が多発で発見されました。世界保健機関(WHO)はこの新型コロナウイルス感染症をCOVID-19と名付けました。
新型コロナウイルスは主に飛沫や接触により感染します。また、エアロゾルによる感染の可能性を指摘する声も上がっていますので、この3つについて詳しく見てみましょう。
飛沫感染:咳やくしゃみ、または会話している時に飛んだ唾などの水滴を飛沫といい、これに含まれている細菌やウイルスを吸い込むことにより感染することを飛沫感染といいます。水分により重みがあるため飛距離は短く、半径1.5m以上離れていれば感染しないのが特徴です。
接触感染:こちらは名前の通り、感染源と接触することにより感染することを指します。皮膚や粘膜などが直接触れ合い感染するパターンと、病原体が付着した物(コップやタオル、つり革、ドアノブ、エレベーターの操作ボタンなど)を介して間接的に感染するパターンがあります。また、よく濃厚接触という単語を耳にすると思いますが、以下の4つのうちどれかに該当する方が濃厚接触者と定義されます。
(1)世帯内接触者:「患者(確定例)」と同一住所に居住する者
(2)医療関係者等: 個人防護具を装着しなかったまたは正しく着用しないなど、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」の診療、処置、搬送等に直接係わった医療関係者や搬送担当者
(3)汚染物質の接触者:「患者(確定例)」由来の体液、分泌物(痰など〔汗を除く〕)などに、必要な感染予防策なしで接触した者
(4)その他: 手で触れることまたは対面で会話することが可能な距離(目安として2メートル)で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と接触があった者等
エアロゾル感染:エアロゾルとは「気体に浮遊する微小(直径5マイクロメートル未満)な液体または固体の粒子」を指します。エアロゾルは飛沫よりも小さく、軽い分長時間に渡り空気中に残留するのが特徴で、高濃度なエアロゾルを長時間に渡り吸い込み感染に至ることをエアロゾル感染と呼びます。しかし「密閉された空間」や「医療現場で患者に気管内挿管を行う際」など限定的な条件下では感染のリスクが高まる一方、日常生活の電車やオフィスなどでのエアロゾル感染は考えにくいとされています。
コロナに限らず、予防をする際は次の3点を心掛けましょう。
[1. ウイルスの侵入を防ぐ]
手洗いや手指のアルコール消毒、特にドアノブ・エレベーターのボタン・手すりなどの共用部分に触れた場合は気を付けること。マスクを正しく着用し、なるべく人混みを避け、換気をすることなども心掛けましょう。
慢性疾患をお持ちの方や高齢者はリスクが高まりますので、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種など対策も視野にいれましょう。また、妊婦の方は特に人混みを避けましょう。
[2. 基礎体力や免疫力の維持]
睡眠や栄養を充分に摂り、適当な運動をし、ストレスをため込まないようにしましょう。
[3. 信頼できる情報の入手]
誤った情報は不要な不安を募らせたり、時にはパニックに陥ったりなどの原因になります。情報の発信源が信頼できるところなのかを見極め、落ち着いて正しい情報を受け取ることが大事です。
よくやりがちですが、くしゃみや咳をする際に手で口を覆うことは感染のリスクが高まり不適切です。くしゃみや咳が出ている時はマスクを着用し、飛沫が拡散されないよう気を付けることが大切です。マスクがない場合はハンカチやティッシュ、または肘内側で口と鼻を抑えるようにしましょう。
厚生労働省ホームページも併せてご参照ください。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187997.html
潜伏期間は推定0~12.5日、その中で最も多いのが5~6日間で、隔離期間は14日間となります。
中国では発症までの潜伏期間が24日間だった症例もあるとの報告もありましたが、これは極稀なケースです。
1.重症度割合
中国政府が明らかにした中国国内の感染者約4万4千人のデータによると、80%は軽症、呼吸困難になるなどの重症の例が約14%、呼吸不全や多臓器不全などの重篤例は約5%となっています。
2.致死率
全体でみると致死率は2.3%ですが、年代が上がるほど致死率は高くなり、40代以下では1%未満だったのに対し、50代では1.3%、60代3.6%、70代8%、80歳以上で14.8%となっています。
3.経過
潜伏期は平均5.2日で、発症から数日~1週間くらい風邪のような症状が続き、7割程の症例で肺炎を伴うなどの特徴があります。
4.症状
症状として最も多く見られたのは発熱で、次いで咳、倦怠感、痰があり、息切れ、筋肉痛・関節痛、咽頭痛、頭痛、悪寒と続きました。
また、インフルエンザに比べて肺炎合併率が高いと考えられます。感染率はインフルエンザと同じくらいだと考えられますが、基礎疾患のある方や年齢が高いほど致死率が高くなるため、基礎疾患をお持ちの方・高齢者・高齢者施設を守ることが大切になってきます。
COVID-19にかかったかもしれないという疑いがあれば、まずは下記の相談窓口にお問い合わせください。
[新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者相談センター]
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html
[東京都新型コロナウイルス感染症にかかる相談窓口について]
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/coronasodan.html
最近、“漢方薬で新型コロナウイルスを殺す処方”が、中国のネット上で話題になりましたがこれは根拠のない情報です。直接ウイルスを殺す漢方薬はまだ見つかっておりません。漢方薬は直接ウイルスを殺すのではなく、からだの免疫力を活性化させたり、ウイルスの繁殖や過度な炎症反応を抑制したりして治療作用を発揮します。
漢方薬治療は次のようなメリットがあります。
①免疫力と身体機能を調整し、免疫システムを活性化させ、ウイルス抑制アビリティを高める。
②炎症因子(ここでは、感染時に体内で出る物質)やサイトカイン(=細胞から分泌されるタンパク質。細胞間相互作用に関与する生理活性物質の総称)を抑制し、過度な炎症反応(肺炎や敗血症)をコントロールする。
③去痰(きょたん:痰を薄くし出しやすくすること)、呼吸と消化機能、体力回復を促進させる。
それでは具体的に予防、感染初期、急性期、緩解期、治療後にわけて状態別に合う漢方薬を挙げていきましょう。
1.予防
-すべての方:富士堂オリジナル漢方茶「インフルよけ」。少しずつ咽喉を潤すようにコンスタントに飲む。
-体力が中等以上で汗の少ない方:葛根湯加半夏厚朴湯(二陳湯)
-胃もたれや軟便の方:霍香正気散や香蘇散
-体力が弱く、食欲があまりない方:香砂六君子湯(健胃顆粒)
-冷えや下痢のある方:附子理中湯或は人参湯
-体力が弱く、倦怠感が強い方:補中益気湯や真武湯
-のどが痛くなりやすく暑がりの方:銀翹散+桔梗石膏など
2.治療
(1)感染初期
-悪寒、無汗、発熱、身体痛、頭痛のある方:麻黄湯または葛根湯
-悪寒、無汗、発熱、身体痛、頭痛に咽頭痛のある方:葛根湯加桔梗石膏
-悪寒、無汗、発熱、身体痛、頭痛に咳嗽、痰のある方:葛根湯加(半夏厚朴湯か二陳湯)(麻杏甘石湯か五虎湯)加(半夏厚朴湯か二陳湯)
-著しい疲労感があり、動くのがつらく横になって休みたい方で微熱または熱がない方:麻黄附子細辛湯;咳嗽を伴う方、または肺炎症状を持っている方:真武湯
(2)急性期
-高熱、咳嗽、息切れ、喘鳴、動けない方:
a.西洋医学の対症療法(輸液/酸素吸入)
b.漢方薬:大柴胡湯加半夏厚朴湯、桔梗石膏、牛黄カプセル
c.便秘が酷く、高熱、意識不明の方:大承気湯、牛黄カプセル
(3)緩解期
-38度以下の発熱或は微熱、咳嗽、黄色く粘ついた痰があり、眠れない方:加味温胆湯+麦門冬湯
-熱はなく、軽い咳嗽と疲れがあり食欲がない方:人参養栄湯、排膿散及湯
(4)治癒後の体力回復
-病後、熱・咳がなく疲れやすい方:補中益気湯+参麦飲(人参・麦門冬・五味子)
上記以外にも、漢方には症状だけでなくその人の体質なども考慮し、より細やかなお薬を出せるという強みがあります。お困りの方や不安のある方は是非一度ご相談ください。
附1:新型冠状病毒肺炎诊疗方案(试行第七版)
(引用先:中華人民共和国国家衛生健康委員会HP
http://www.nhc.gov.cn/yzygj/s7653p/202003/46c9294a7dfe4cef80dc7f5912eb1989/files/ce3e6945832a438eaae415350a8ce964.pdf)
附2:《新型冠状病毒肺炎诊疗方案(试行第七版)》解读
发布时间: 2020-03-04 来源: 医政医管局
2020年3月3日国家卫生健康委员会发布了《新型冠状病毒肺炎诊疗方案(试行第七版)》(以下简称“第七版”),现解读如下。
一、前言
在前言部分,增加“通过采取一系列预防控制和医疗救治措施,我国境内疫情上升的势头得到一定程度的遏制,大多数省份疫情缓解,但境外的发病人数则呈上升态势。”
“随着对疾病临床表现、病理认识的深入和诊疗经验的积累,为进一步加强对该病的早诊早治,提高治愈率,降低病亡率,最大可能避免医院感染,同时也要注意境外输入性病例导致的传播和扩散。”
二、传播途径
增加“由于在粪便及尿中可分离到新型冠状病毒,应注意粪便及尿对环境污染造成气溶胶或接触传播。”
三、增加“病理改变”
按照大体观、镜下观分别对“肺脏、脾脏及肺门淋巴结、心脏和血管、肝脏和胆囊、肾脏、脑组织、肾上腺、食管、胃和肠管等器官”进行描述。以肺脏和免疫系统损害为主。其他脏器因基础病不同而不同,多为继发性损害。
四、临床表现
(一)增加对孕产妇和儿童的临床表现描述。
如“孕产妇临床过程与同龄患者接近。”“部分儿童及新生儿病例症状可不典型,表现为呕吐、腹泻等消化道症状或仅表现为精神弱、呼吸急促。”
(二)病原学检测。
删除“为提高核酸检测阳性率,建议尽可能留取痰液,实施气管插管患者采集下呼吸道分泌物”,增加“采用RT-PCR或/和NGS方法”进行核酸检测,同时强调“检测下呼吸道标本(痰或气道抽取物)更加准确。”
(三)增加血清学检测。
新型冠状病毒特异性IgM抗体多在发病3-5天后阳性,IgG抗体滴度恢复期较急性期有4倍及以上增高。
五、诊断标准
(一)对流行病学史中的“聚集性发病”做出解释,即“2周内在小范围如家庭、办公室、学校班级等场所,出现2例及以上发热和/或呼吸道症状的病例。”
(二)临床表现中的“淋巴细胞计数减少”修改为“淋巴细胞计数正常或减少”。
(三)确诊病例在原有核酸检测和测序基础上增加“血清学检测”作为依据,即“新型冠状病毒特异性IgM抗体和IgG阳性”或“新型冠状病毒特异性IgG抗体由阴性转为阳性或恢复期较急性期4倍及以上升高”也可确诊。
六、临床分型
仍分为“轻型、普通型、重型和危重型”。
重型按照“成人”和“儿童”分别定义。
成人的重型标准没有变化,增加儿童重型标准:
1.出现气促(<2月龄,RR≥60次/分;2~12月龄,RR≥50次/分;1~5岁,RR≥40次/分;>5岁,RR≥30次/分),除外发热和哭闹的影响;
2.静息状态下氧饱和度≤92%;
3.辅助呼吸(呻吟、鼻翼扇动、三凹征),发绀,间歇性呼吸暂停;
4.出现嗜睡、惊厥;
5.拒食或喂养困难,有脱水征。
七、按照成人和儿童分别增加“重型、危重型临床预警指标”
(一)成人
1.外周血淋巴细胞进行性下降;
2.外周血炎症因子如IL-6、C-反应蛋白进行性上升;
3.乳酸进行性升高;
4.肺内病变在短期内迅速进展。
(二)儿童
1.呼吸频率增快;
2.精神反应差、嗜睡;
3.乳酸进行性升高;
4.影像学显示双侧或多肺叶浸润、胸腔积液或短期内病变快速进展者;
5.3月龄以下的婴儿或有基础疾病(先天性心脏病、支气管肺发育不良、呼吸道畸形、异常血红蛋白、重度营养不良等)、有免疫缺陷或低下(长期使用免疫抑制剂)者。
八、增加疑似病例排除标准。
疑似病例排除需满足:连续两次新型冠状病毒核酸检测阴性(采样时间至少间隔24小时),且发病7天后新型冠状病毒特异性抗体IgM和IgG仍为阴性。
九、治疗
(一)一般治疗中的氧疗措施,增加“有条件可采用氢氧混合吸入气(H2/O2 : 66.6%/33.3%)治疗。”
(二)抗病毒治疗。
删除“洛匹那韦/利托那韦相关腹泻、恶心、呕吐、肝功能损害等不良反应”,改为“要注意上述药物的不良反应、禁忌症以及与其他药物的相互作用等问题。”增加“对孕产妇患者的治疗应考虑妊娠周数,尽可能选择对胎儿影响较小的药物,以及是否终止妊娠后再进行治疗的问题,并知情告知。”
(三)重型、危重型病例的治疗。
1.根据病理气道内可见黏液及黏液栓形成,为改善通气,有创机械通气增加“根据气道分泌物情况,选择密闭式吸痰,必要时行支气管镜检查采取相应治疗。”
2.增加“体外膜肺氧合(ECMO)相关指征”:①在FiO2>90%时,氧合指数小于80mmHg,持续3-4小时以上;②气道平台压≥35cmH2O。
3.循环支持调强调“进行无创或有创血流动力学监测,在救治过程中,注意液体平衡策略,避免过量和不足。”
4.增加“肾功能衰竭和肾替代治疗”:除了查找肾功能损伤的原因外,对于肾功能衰竭的重症患者可选择连续性肾替代治疗(CRRT),同时给出治疗指征。
5.对重型、危重型患者存在细胞因子风暴的,为清除炎症因子,阻断“细胞因子风暴”,增加“血液净化治疗”。
6.增加“托珠单抗”用于免疫治疗:适应证为“双肺广泛病变者及重型患者,且实验室检测IL-6水平升高者”。给出了具体用法、用量,要注意过敏反应,有结核等活动性感染者禁用。
7.其他治疗措施中增加“儿童重型、危重型病例可酌情考虑使用静脉滴注丙种球蛋白。妊娠合并重型或危重型患者应积极终止妊娠,剖腹产为首选。”
(四)中医治疗增加了危重型出现机械通气伴腹胀便秘或大便不畅,以及人机不同步情况下的中药使用。
十、“解除隔离标准”改为“出院标准”
(一)出院标准仍为4条,前3条没变。第4条增加“痰、鼻咽拭子等”呼吸道标本核酸检测连续两次阴性,采样时间至少“间隔1天”,改为“至少间隔24小时”。
(二)出院后注意事项。鉴于有少数出院患者出现核酸检测复检阳性的问题,为加强对出院患者的健康管理和隔离,将“应继续进行14天自我健康状况监测”改为“应继续进行14天的隔离管理和健康状况监测”,同时要求佩戴口罩,有条件的居住在通风良好的单人房间,减少与家人的近距离密切接触,分餐饮食,做好手卫生,避免外出活动。
(引用先:中華人民共和国国家衛生健康委員会HP
http://www.nhc.gov.cn/yzygj/s7652m/202003/a31191442e29474b98bfed5579d5af95.shtml)
1. 新型コロナウイルス(CoV-19)とは?
現在、ヒトに感染するコロナウイルスは6種類確認されています。感染すると発熱や上気道(呼吸器のうち、鼻から鼻腔、鼻咽腔、咽頭、喉頭までを指す)症状を引き起こします。
未知の恐ろしいウイルスという印象があるかもしれませんが、実はこの6種類のうち、4種類は一般的な風邪の原因の10~15%(流行期は35%)を占めているのです。HCoV-229E、HCoV-OC43、 HCoV-NL63、 HCoV-HKU1の4種類がそれにあたります。
そして、残りの2種類が動物から感染する重症肺炎ウイルスであるSARS-CoVとMERS-CoVです。SARS(サーズ)は2002年に中国広東省で発生し2003年に収束しました。MERS(マーズ)はアラビア半島とその周辺地域で感染例が報告されており、2012年から現在まで続いているもので、記憶に新しいですね。
(引用先:国立感染症研究所 https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/9303-coronavirus.html)
今回の新型コロナウイルスは動物から人に感染するβ型のコロナウイルスの一種で、2019年12月に武漢にウイルス肺炎が多発で発見されました。世界保健機関(WHO)はこの新型コロナウイルス感染症をCOVID-19と名付けました。
2.感染経路について
新型コロナウイルスは主に飛沫や接触により感染します。また、エアロゾルによる感染の可能性を指摘する声も上がっていますので、この3つについて詳しく見てみましょう。
飛沫感染:咳やくしゃみ、または会話している時に飛んだ唾などの水滴を飛沫といい、これに含まれている細菌やウイルスを吸い込むことにより感染することを飛沫感染といいます。水分により重みがあるため飛距離は短く、半径1.5m以上離れていれば感染しないのが特徴です。
接触感染:こちらは名前の通り、感染源と接触することにより感染することを指します。皮膚や粘膜などが直接触れ合い感染するパターンと、病原体が付着した物(コップやタオル、つり革、ドアノブ、エレベーターの操作ボタンなど)を介して間接的に感染するパターンがあります。また、よく濃厚接触という単語を耳にすると思いますが、以下の4つのうちどれかに該当する方が濃厚接触者と定義されます。
(1)世帯内接触者:「患者(確定例)」と同一住所に居住する者
(2)医療関係者等: 個人防護具を装着しなかったまたは正しく着用しないなど、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」の診療、処置、搬送等に直接係わった医療関係者や搬送担当者
(3)汚染物質の接触者:「患者(確定例)」由来の体液、分泌物(痰など〔汗を除く〕)などに、必要な感染予防策なしで接触した者
(4)その他: 手で触れることまたは対面で会話することが可能な距離(目安として2メートル)で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と接触があった者等
エアロゾル感染:エアロゾルとは「気体に浮遊する微小(直径5マイクロメートル未満)な液体または固体の粒子」を指します。エアロゾルは飛沫よりも小さく、軽い分長時間に渡り空気中に残留するのが特徴で、高濃度なエアロゾルを長時間に渡り吸い込み感染に至ることをエアロゾル感染と呼びます。しかし「密閉された空間」や「医療現場で患者に気管内挿管を行う際」など限定的な条件下では感染のリスクが高まる一方、日常生活の電車やオフィスなどでのエアロゾル感染は考えにくいとされています。
3. 感染を予防するには?
コロナに限らず、予防をする際は次の3点を心掛けましょう。
[1. ウイルスの侵入を防ぐ]
手洗いや手指のアルコール消毒、特にドアノブ・エレベーターのボタン・手すりなどの共用部分に触れた場合は気を付けること。マスクを正しく着用し、なるべく人混みを避け、換気をすることなども心掛けましょう。
慢性疾患をお持ちの方や高齢者はリスクが高まりますので、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種など対策も視野にいれましょう。また、妊婦の方は特に人混みを避けましょう。
[2. 基礎体力や免疫力の維持]
睡眠や栄養を充分に摂り、適当な運動をし、ストレスをため込まないようにしましょう。
[3. 信頼できる情報の入手]
誤った情報は不要な不安を募らせたり、時にはパニックに陥ったりなどの原因になります。情報の発信源が信頼できるところなのかを見極め、落ち着いて正しい情報を受け取ることが大事です。
(引用先:新型コロナウイルス感染、どう防ぐ? 今知りたい注意点 手洗い、マスク以外にも琉球新報 https://this.kiji.is/601164255563875425?c=388701204576175201)
4. 正しいくしゃみ・咳エチケットとは?
よくやりがちですが、くしゃみや咳をする際に手で口を覆うことは感染のリスクが高まり不適切です。くしゃみや咳が出ている時はマスクを着用し、飛沫が拡散されないよう気を付けることが大切です。マスクがない場合はハンカチやティッシュ、または肘内側で口と鼻を抑えるようにしましょう。
厚生労働省ホームページも併せてご参照ください。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187997.html
5. 感染から発症までの潜伏期間はどのぐらい?
潜伏期間は推定0~12.5日、その中で最も多いのが5~6日間で、隔離期間は14日間となります。
中国では発症までの潜伏期間が24日間だった症例もあるとの報告もありましたが、これは極稀なケースです。
6. 気になる重症度・致死率・経過・症状は?
1.重症度割合
中国政府が明らかにした中国国内の感染者約4万4千人のデータによると、80%は軽症、呼吸困難になるなどの重症の例が約14%、呼吸不全や多臓器不全などの重篤例は約5%となっています。
2.致死率
全体でみると致死率は2.3%ですが、年代が上がるほど致死率は高くなり、40代以下では1%未満だったのに対し、50代では1.3%、60代3.6%、70代8%、80歳以上で14.8%となっています。
3.経過
潜伏期は平均5.2日で、発症から数日~1週間くらい風邪のような症状が続き、7割程の症例で肺炎を伴うなどの特徴があります。
4.症状
症状として最も多く見られたのは発熱で、次いで咳、倦怠感、痰があり、息切れ、筋肉痛・関節痛、咽頭痛、頭痛、悪寒と続きました。
中国における新型コロナウイルス感染症患者1099人の症状(出典:Guan W, et al. Medrxiv, doi: https://doi.org/10.1101/2020.02.06.20020974)
また、インフルエンザに比べて肺炎合併率が高いと考えられます。感染率はインフルエンザと同じくらいだと考えられますが、基礎疾患のある方や年齢が高いほど致死率が高くなるため、基礎疾患をお持ちの方・高齢者・高齢者施設を守ることが大切になってきます。
7. 疑いがある場合はどうしたらいい?
COVID-19にかかったかもしれないという疑いがあれば、まずは下記の相談窓口にお問い合わせください。
[新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者相談センター]
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html
[東京都新型コロナウイルス感染症にかかる相談窓口について]
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/coronasodan.html
8. 漢方薬でどう予防・治療できる?
最近、“漢方薬で新型コロナウイルスを殺す処方”が、中国のネット上で話題になりましたがこれは根拠のない情報です。直接ウイルスを殺す漢方薬はまだ見つかっておりません。漢方薬は直接ウイルスを殺すのではなく、からだの免疫力を活性化させたり、ウイルスの繁殖や過度な炎症反応を抑制したりして治療作用を発揮します。
漢方薬治療は次のようなメリットがあります。
①免疫力と身体機能を調整し、免疫システムを活性化させ、ウイルス抑制アビリティを高める。
②炎症因子(ここでは、感染時に体内で出る物質)やサイトカイン(=細胞から分泌されるタンパク質。細胞間相互作用に関与する生理活性物質の総称)を抑制し、過度な炎症反応(肺炎や敗血症)をコントロールする。
③去痰(きょたん:痰を薄くし出しやすくすること)、呼吸と消化機能、体力回復を促進させる。
それでは具体的に予防、感染初期、急性期、緩解期、治療後にわけて状態別に合う漢方薬を挙げていきましょう。
1.予防
-すべての方:富士堂オリジナル漢方茶「インフルよけ」。少しずつ咽喉を潤すようにコンスタントに飲む。
-体力が中等以上で汗の少ない方:葛根湯加半夏厚朴湯(二陳湯)
-胃もたれや軟便の方:霍香正気散や香蘇散
-体力が弱く、食欲があまりない方:香砂六君子湯(健胃顆粒)
-冷えや下痢のある方:附子理中湯或は人参湯
-体力が弱く、倦怠感が強い方:補中益気湯や真武湯
-のどが痛くなりやすく暑がりの方:銀翹散+桔梗石膏など
2.治療
(1)感染初期
-悪寒、無汗、発熱、身体痛、頭痛のある方:麻黄湯または葛根湯
-悪寒、無汗、発熱、身体痛、頭痛に咽頭痛のある方:葛根湯加桔梗石膏
-悪寒、無汗、発熱、身体痛、頭痛に咳嗽、痰のある方:葛根湯加(半夏厚朴湯か二陳湯)(麻杏甘石湯か五虎湯)加(半夏厚朴湯か二陳湯)
-著しい疲労感があり、動くのがつらく横になって休みたい方で微熱または熱がない方:麻黄附子細辛湯;咳嗽を伴う方、または肺炎症状を持っている方:真武湯
(2)急性期
-高熱、咳嗽、息切れ、喘鳴、動けない方:
a.西洋医学の対症療法(輸液/酸素吸入)
b.漢方薬:大柴胡湯加半夏厚朴湯、桔梗石膏、牛黄カプセル
c.便秘が酷く、高熱、意識不明の方:大承気湯、牛黄カプセル
(3)緩解期
-38度以下の発熱或は微熱、咳嗽、黄色く粘ついた痰があり、眠れない方:加味温胆湯+麦門冬湯
-熱はなく、軽い咳嗽と疲れがあり食欲がない方:人参養栄湯、排膿散及湯
(4)治癒後の体力回復
-病後、熱・咳がなく疲れやすい方:補中益気湯+参麦飲(人参・麦門冬・五味子)
上記以外にも、漢方には症状だけでなくその人の体質なども考慮し、より細やかなお薬を出せるという強みがあります。お困りの方や不安のある方は是非一度ご相談ください。
附1:新型冠状病毒肺炎诊疗方案(试行第七版)
(引用先:中華人民共和国国家衛生健康委員会HP
http://www.nhc.gov.cn/yzygj/s7653p/202003/46c9294a7dfe4cef80dc7f5912eb1989/files/ce3e6945832a438eaae415350a8ce964.pdf)
附2:《新型冠状病毒肺炎诊疗方案(试行第七版)》解读
发布时间: 2020-03-04 来源: 医政医管局
2020年3月3日国家卫生健康委员会发布了《新型冠状病毒肺炎诊疗方案(试行第七版)》(以下简称“第七版”),现解读如下。
一、前言
在前言部分,增加“通过采取一系列预防控制和医疗救治措施,我国境内疫情上升的势头得到一定程度的遏制,大多数省份疫情缓解,但境外的发病人数则呈上升态势。”
“随着对疾病临床表现、病理认识的深入和诊疗经验的积累,为进一步加强对该病的早诊早治,提高治愈率,降低病亡率,最大可能避免医院感染,同时也要注意境外输入性病例导致的传播和扩散。”
二、传播途径
增加“由于在粪便及尿中可分离到新型冠状病毒,应注意粪便及尿对环境污染造成气溶胶或接触传播。”
三、增加“病理改变”
按照大体观、镜下观分别对“肺脏、脾脏及肺门淋巴结、心脏和血管、肝脏和胆囊、肾脏、脑组织、肾上腺、食管、胃和肠管等器官”进行描述。以肺脏和免疫系统损害为主。其他脏器因基础病不同而不同,多为继发性损害。
四、临床表现
(一)增加对孕产妇和儿童的临床表现描述。
如“孕产妇临床过程与同龄患者接近。”“部分儿童及新生儿病例症状可不典型,表现为呕吐、腹泻等消化道症状或仅表现为精神弱、呼吸急促。”
(二)病原学检测。
删除“为提高核酸检测阳性率,建议尽可能留取痰液,实施气管插管患者采集下呼吸道分泌物”,增加“采用RT-PCR或/和NGS方法”进行核酸检测,同时强调“检测下呼吸道标本(痰或气道抽取物)更加准确。”
(三)增加血清学检测。
新型冠状病毒特异性IgM抗体多在发病3-5天后阳性,IgG抗体滴度恢复期较急性期有4倍及以上增高。
五、诊断标准
(一)对流行病学史中的“聚集性发病”做出解释,即“2周内在小范围如家庭、办公室、学校班级等场所,出现2例及以上发热和/或呼吸道症状的病例。”
(二)临床表现中的“淋巴细胞计数减少”修改为“淋巴细胞计数正常或减少”。
(三)确诊病例在原有核酸检测和测序基础上增加“血清学检测”作为依据,即“新型冠状病毒特异性IgM抗体和IgG阳性”或“新型冠状病毒特异性IgG抗体由阴性转为阳性或恢复期较急性期4倍及以上升高”也可确诊。
六、临床分型
仍分为“轻型、普通型、重型和危重型”。
重型按照“成人”和“儿童”分别定义。
成人的重型标准没有变化,增加儿童重型标准:
1.出现气促(<2月龄,RR≥60次/分;2~12月龄,RR≥50次/分;1~5岁,RR≥40次/分;>5岁,RR≥30次/分),除外发热和哭闹的影响;
2.静息状态下氧饱和度≤92%;
3.辅助呼吸(呻吟、鼻翼扇动、三凹征),发绀,间歇性呼吸暂停;
4.出现嗜睡、惊厥;
5.拒食或喂养困难,有脱水征。
七、按照成人和儿童分别增加“重型、危重型临床预警指标”
(一)成人
1.外周血淋巴细胞进行性下降;
2.外周血炎症因子如IL-6、C-反应蛋白进行性上升;
3.乳酸进行性升高;
4.肺内病变在短期内迅速进展。
(二)儿童
1.呼吸频率增快;
2.精神反应差、嗜睡;
3.乳酸进行性升高;
4.影像学显示双侧或多肺叶浸润、胸腔积液或短期内病变快速进展者;
5.3月龄以下的婴儿或有基础疾病(先天性心脏病、支气管肺发育不良、呼吸道畸形、异常血红蛋白、重度营养不良等)、有免疫缺陷或低下(长期使用免疫抑制剂)者。
八、增加疑似病例排除标准。
疑似病例排除需满足:连续两次新型冠状病毒核酸检测阴性(采样时间至少间隔24小时),且发病7天后新型冠状病毒特异性抗体IgM和IgG仍为阴性。
九、治疗
(一)一般治疗中的氧疗措施,增加“有条件可采用氢氧混合吸入气(H2/O2 : 66.6%/33.3%)治疗。”
(二)抗病毒治疗。
删除“洛匹那韦/利托那韦相关腹泻、恶心、呕吐、肝功能损害等不良反应”,改为“要注意上述药物的不良反应、禁忌症以及与其他药物的相互作用等问题。”增加“对孕产妇患者的治疗应考虑妊娠周数,尽可能选择对胎儿影响较小的药物,以及是否终止妊娠后再进行治疗的问题,并知情告知。”
(三)重型、危重型病例的治疗。
1.根据病理气道内可见黏液及黏液栓形成,为改善通气,有创机械通气增加“根据气道分泌物情况,选择密闭式吸痰,必要时行支气管镜检查采取相应治疗。”
2.增加“体外膜肺氧合(ECMO)相关指征”:①在FiO2>90%时,氧合指数小于80mmHg,持续3-4小时以上;②气道平台压≥35cmH2O。
3.循环支持调强调“进行无创或有创血流动力学监测,在救治过程中,注意液体平衡策略,避免过量和不足。”
4.增加“肾功能衰竭和肾替代治疗”:除了查找肾功能损伤的原因外,对于肾功能衰竭的重症患者可选择连续性肾替代治疗(CRRT),同时给出治疗指征。
5.对重型、危重型患者存在细胞因子风暴的,为清除炎症因子,阻断“细胞因子风暴”,增加“血液净化治疗”。
6.增加“托珠单抗”用于免疫治疗:适应证为“双肺广泛病变者及重型患者,且实验室检测IL-6水平升高者”。给出了具体用法、用量,要注意过敏反应,有结核等活动性感染者禁用。
7.其他治疗措施中增加“儿童重型、危重型病例可酌情考虑使用静脉滴注丙种球蛋白。妊娠合并重型或危重型患者应积极终止妊娠,剖腹产为首选。”
(四)中医治疗增加了危重型出现机械通气伴腹胀便秘或大便不畅,以及人机不同步情况下的中药使用。
十、“解除隔离标准”改为“出院标准”
(一)出院标准仍为4条,前3条没变。第4条增加“痰、鼻咽拭子等”呼吸道标本核酸检测连续两次阴性,采样时间至少“间隔1天”,改为“至少间隔24小时”。
(二)出院后注意事项。鉴于有少数出院患者出现核酸检测复检阳性的问题,为加强对出院患者的健康管理和隔离,将“应继续进行14天自我健康状况监测”改为“应继续进行14天的隔离管理和健康状况监测”,同时要求佩戴口罩,有条件的居住在通风良好的单人房间,减少与家人的近距离密切接触,分餐饮食,做好手卫生,避免外出活动。
(引用先:中華人民共和国国家衛生健康委員会HP
http://www.nhc.gov.cn/yzygj/s7652m/202003/a31191442e29474b98bfed5579d5af95.shtml)
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