西洋医学における「卵巣機能不全」とは

卵巣機能不全の原因として多く見られるのが、ストレス（機能性）によるホルモンバランスの乱れです。

その他の原因として、卵巣の発育不全（器質性）や形成不全、下垂体や甲状腺の病気（二次性）、薬の副作用（その他）などもありますが、頻度はまれです。

卵巣機能不全によって、不妊症、無排卵、無月経、生理不順、排卵障害などが生じます。

 

●排卵するまでの順序

卵巣からは下記①～③の流れでエストロゲン（卵胞ホルモンE）、プロゲステロン（黄体ホルモンP4）の２つの卵巣ホルモンが分泌され、生理周期をコントロールしています。

視床下部は自律神経系の中枢でもあり、ストレスで自律神経が乱れることで視床下部のホルモン分泌リズムが乱れ、月経や排卵の異常が生じます。

① 視床下部（間脳）から下垂体への働きかける

② 下垂体（FSH)が性腺刺激ホルモンを分泌する

③ 卵巣に働きかけ、刺激を受けた卵巣がエストロゲン・プロゲステロンを分泌する

 

●診断に関する検査

血液検査：FSH＞40mlU/ml　 E2＜30pg/ml

超音波（エコー）検査：子宮が小さい、内膜が薄い、卵巣内の小卵胞が見当たらないなど

 

 

東洋医学・漢方における「卵巣機能不全」とは

卵巣機能不全は「腎」の病気と考えます。

漢方における「腎」には、西洋医学で言う腎臓（泌尿器系）に加え、副腎、生殖機能（卵巣、精巣）も含みます。

器質性卵巣機能不全：腎虚、血虚

機能性卵巣機能不全：肝気鬱結、瘀血　

ととらえます。

 

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