2020.01.17>生理痛・月経困難症
月経困難症・生理痛とは?
月経困難症・生理痛とは・・・?
月経(生理)が始まる直前、あるいは月経時に生じる痛みや不快感のことである、月経困難症・生理痛。厚生労働省の調査によれば、生理の時に腹痛を感じる人は67.3%。腰痛が46.3%で、全身の倦怠感は36.3%の人が感じています。
●原因~機能性月経困難症と器質性月経困難症~
はっきりした原因のない「機能性月経困難症」と、何らかの病気があって起こる「器質性月経困難症」があります。
1.機能性月経困難症でよくみられる原因
・子宮の出口が狭い
若い女性や子供を産んだことのない女性に多い原因です。経血がスムーズに流れにくいことから痛みを感じます。出産したり、30代以降になったりすると生理痛が弱くなるという人がいるのも、子宮の出口が広がるためです。
・冷え
体が冷えると血液の循環が悪くなります。それにより、プロスタグランジンも骨盤内に滞り、痛みが強くなります。
・ストレス、ダイエット、生活習慣不規則(睡眠不足・喫煙・飲酒など)
ホルモンや自律神経のバランスを崩し、血行を悪くします。さらに体温調節の機能なども低下させ、不快な症状を感じやすくなります。
・プロスタグランジンの過剰分泌
プロスタグランジンが多く分泌されることで、子宮の収縮が過剰になり、陣痛のような痛みの原因になります。さらにやっかいなことに、この物質は痛みを強めるなどの作用もあるため、頭痛、肩こり、腰痛、吐き気の原因にもなります。
2.器質性月経困難症でよくみられる原因
様々な病気が隠れていることもありますが、代表的なものとして以下の原因が挙げられます。
・子宮内膜症
子宮以外の場所に子宮内膜と同じような組織がつくられる病気。この組織は生理のたびにはがれて出血します。これが何度も繰り返されるとまわりの組織とくっついて、はがれにくくなり、強い痛みを感じるようになるのです。
・子宮筋腫
子宮にできる良性の腫瘍のこと。生理痛の原因になるほか、経血が増えたり生理が長引くなどの症状を起こします。
・子宮腺筋症
子宮内膜症と同じような組織が子宮の筋肉内にできてしまう病気。経血が増えたり、生理が長引くといった症状も出ます。
●西洋医学治療概要
ホルモン剤(ピル)や鎮痛剤を使うのが一般的です。
器質性月経困難症が原因の場合、症状のもととなる病気を治療します。
●予防するには?
・規則正しい生活
生理を引き起こす女性ホルモンの分泌は、生活リズムの乱れに影響を受けやすいです。分泌が乱れると、生理痛を含む様々な生理トラブルの原因になることがあります。規則正しい生活を心がけましょう。
・冷えに注意
体が冷えると血行が悪くなります。素足にミニスカートといった露出が多い服装やガードルなど体を締め付ける服装はおすすめできません。お風呂は温めのお湯にゆっくりとつかるようにしましょう。10~15分入っているうちに体の中からポカポカしてくるような温度がいいですね。
・定期的な運動
運動をして血行をよくすることも有効です。例えば、通勤の時に一駅手前で降りて歩くとか、風呂上がりにストレッチをするなど。ストレッチや歩く程度でも、無理のない範囲で続けることが予防・改善につながります。
・食事や間食に気を配る
コーヒーやコーラなどでカフェインや砂糖を取りすぎると、イライラや情緒不安定につながります。ケーキ、バター、チョコレートなども要注意!脂肪分の過剰摂取はホルモンの代謝に関わる肝臓の機能低下につながります。
●中医学的な病名、基本病機(症状の発生や変化の内在的メカニズム)
【病名】月経痛、痛経
【基本病機】実証:気鬱・瘀血・痰結・寒凝・熱結/虚証:腎精不足、血虚・気虚、不通則痛:瘀血・痰濁・気鬱などが塞ぎ、痛みが生じる。
◎詳しい漢方治療については、こちらで解説しています⇒「月経困難症・生理痛適応漢方」
◎関連ブログ
症例:38歳、月経前緊張症候群(PMS)・生理痛・乳腺症の改善
症例:生理痛、月経前症候群・不妊の原因は便秘薬?~
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