2019.09.12漢方知識
身近な生薬!紅花とは?
漢方薬には実にたくさんの生薬が使われます。富士堂漢方薬局でも常時100種類以上の生薬をストックしており、そこからみなさんにそれぞれ合うものをピックアップし、調合して煎じ薬を作っています。生薬なんてあまり馴染みがないもの、そう思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、意外と日常生活に隠れていて気付いていないだけかもしれません。
生薬といえばその大部分は木の葉や実などなので、食品として目にする機会が多いものたちは思い付きやすいのではないでしょうか。
例えば、大棗(=なつめ)や薏苡仁(=はとむぎ)、陳皮(=蜜柑の皮を乾燥させたものオレンジピールと酷似している)などですね。これらはお薬としてはもちろん、薬膳などのお料理にもよく使われます。
昔から染料などとして頻繁に使用され、今でも口紅の色素として使われているものがあります。
一般的には「べにばな」と読みますが生薬としては「こうか」と呼ばれます。
西洋ではSafflower(サフラワー)と呼ばれ、種子から採った油が使われます。このサフラワー油には血管壁についたコレステロールを落とす作用があり、高脂血症の予防に効果があるとされています。含まれている飽和脂肪酸はオリーブオイルやひまわり油、アボガド油よりも少ないのだとか。世界保健機関(WHO)が2016年に出したレポートによると飽和脂肪酸の多量摂取は心血管疾患のリスクを高めるおそれがあるといいます。
また、名前の通り赤色の色素が採れるため古くから染料や口紅として使われてきました。
良質な紅花の成分をたっぷりと使って作られた紅は玉虫色の輝きをもち、不思議なことに肌につけると、水で溶いた量により淡いピンクから深い紅色まで様々な色合いが楽しめます。こうした紅花から作られた口紅は「小町紅」と呼ばれ、今でも文政8年(1825年)創業の伊勢半や、あぶらとり紙でお馴染みのよーじやで販売されているようです。
このように食品、工芸品、化粧品など古くから幅広く加工され使われてきた紅花は、案外身近にいる漢方生薬なのです。
先述のように血行を促す効果があるとされていますが、どうしてそんな効果があるのでしょうか?
その答えは紅花に含まれる成分。ビタミンEやリノール酸、食物繊維が豊富に含まれており血液の循環を改善させて冷えをとったり、動脈硬化など血管系の病気の予防にも。紅花を煎じて飲む紅花茶も広く知られており、女性の冷え予防、生理痛の軽減など様々な効果が期待されています。また、花なのでカフェインも入っていません。
これから秋に入りぐっと冷え込むもの。身体に負担をかけることなく身体をあたためる方法として、紅花のことをぜひ知っておくと良いでしょう。
さて、ではどのようなところに潜んでいるのでしょうか?
生薬といえばその大部分は木の葉や実などなので、食品として目にする機会が多いものたちは思い付きやすいのではないでしょうか。
例えば、大棗(=なつめ)や薏苡仁(=はとむぎ)、陳皮(=蜜柑の皮を乾燥させたものオレンジピールと酷似している)などですね。これらはお薬としてはもちろん、薬膳などのお料理にもよく使われます。
では、食品以外ではどうでしょうか?
昔から染料などとして頻繁に使用され、今でも口紅の色素として使われているものがあります。
そう、紅花です。
一般的には「べにばな」と読みますが生薬としては「こうか」と呼ばれます。
"Six health benefits of safflower oil", Medical News Today
紅花は血行を促し、血の巡りが停滞することでおこる生理痛や産後の腹痛に効くとされています。活血や通経、止痛の効能があり打撲傷などにも用いられます。
西洋ではSafflower(サフラワー)と呼ばれ、種子から採った油が使われます。このサフラワー油には血管壁についたコレステロールを落とす作用があり、高脂血症の予防に効果があるとされています。含まれている飽和脂肪酸はオリーブオイルやひまわり油、アボガド油よりも少ないのだとか。世界保健機関(WHO)が2016年に出したレポートによると飽和脂肪酸の多量摂取は心血管疾患のリスクを高めるおそれがあるといいます。
また、名前の通り赤色の色素が採れるため古くから染料や口紅として使われてきました。
良質な紅花の成分をたっぷりと使って作られた紅は玉虫色の輝きをもち、不思議なことに肌につけると、水で溶いた量により淡いピンクから深い紅色まで様々な色合いが楽しめます。こうした紅花から作られた口紅は「小町紅」と呼ばれ、今でも文政8年(1825年)創業の伊勢半や、あぶらとり紙でお馴染みのよーじやで販売されているようです。
よーじや京紅
このように食品、工芸品、化粧品など古くから幅広く加工され使われてきた紅花は、案外身近にいる漢方生薬なのです。
先述のように血行を促す効果があるとされていますが、どうしてそんな効果があるのでしょうか?
その答えは紅花に含まれる成分。ビタミンEやリノール酸、食物繊維が豊富に含まれており血液の循環を改善させて冷えをとったり、動脈硬化など血管系の病気の予防にも。紅花を煎じて飲む紅花茶も広く知られており、女性の冷え予防、生理痛の軽減など様々な効果が期待されています。また、花なのでカフェインも入っていません。
これから秋に入りぐっと冷え込むもの。身体に負担をかけることなく身体をあたためる方法として、紅花のことをぜひ知っておくと良いでしょう。
富士堂漢方薬局の紅花
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