「昔から頭痛もちで・・・、目が疲れて頭痛もあって吐き気もするんです...」

富士堂漢方薬局には、頭痛に関して年代問わず多くの方が漢方相談にいらっしゃいます。

初回の漢方相談では頭痛の特徴やどのような時に発症しやすいか、体質などをしっかりと把握することからはじまります。

 

頭痛とは・・・？

頭部の一部、あるいは頭部全体の痛みのことです。後頭部と首の境界の痛みや目の奥の痛みも頭痛に分類されます。

 

頭痛の分類（大分類）

１．特に他に疾患がなく、頭痛のみが慢性的に生じる頭痛（一次性頭痛）

２．脳腫瘍や脳炎など、他の疾患の症状として現れる頭痛（二次性頭痛）

３．頭部神経痛、中枢性・一次性顔面痛およびその他の頭痛

＊＊＊＊＊＊＊＊＊

１．一次性頭痛の分類

a.片頭痛

【特徴】

・片側のこめかみから側頭部にかけて起こり、ズキンズキンといった拍動性のある頭痛。

・片側から両側の頭痛に移行することが多いです。

・発作が起こった時に悪心、嘔吐があったり、光や音に過敏になったりします。

・視野の中心が見えにくくなり、その周囲にギザギザした歯車のような光がちらついたりする前兆（閃輝暗点：せんきあんてん）を伴う場合（約30%）と伴わない場合があります。

・市販の鎮痛薬（抗炎症薬）のみでは効きにくいです。

【片頭痛の誘因】

（１）精神的因子：ストレス、精神的緊張、睡眠不足、睡眠過多、ストレスから解放された時

（２）食事性因子：食べ物、アルコール・・チョコレート、スナック菓子、ベーコン、チーズ、コーヒー、赤ワインなど（※緊張型頭痛は飲酒で改善）

（３）月経周期（月経前）：エストロゲンホルモンの量が減っている時

（４）環境因子：天候の変化、気温差、人混み

b.緊張型頭痛

【特徴】

・頭部の両側に締め付けられる感じの頭痛で、圧迫感や頭が重い感じがあり、拍動性はないです。

・主に頭頂部から後頭部の筋肉の緊張により生じます。

・一時性頭痛の中では最も多く、頭痛患者の約半数を占めると言われています。

・悪心、嘔吐や音・光に対する過敏性はないです。

・日常生活に支障をきたすほどのひどい痛みは少ないです。

・市販の鎮痛薬（抗炎症薬）がよく効きます。

【緊張型頭痛の誘因】

（１）精神的因子：ストレス、不安、うつなど

（２）器質的因子：頭頸部の器質的な過度の筋緊張

c.群発頭痛

【特徴】

・片側の眼窩部、眼窩上部および/または側頭部がえぐられるような激しい痛みが1時間ほど持続します。のたうち回るほどの激しい痛みです。

・主に深夜に発症し、1カ月間ほど毎日同じような時間に発作が出ます。

・痛みと同時に結膜の充血、流涙、鼻水、鼻詰まり、発汗、縮瞳などが生じることがあります。

・市販の鎮痛薬（抗炎症薬）のみでは効きにくいです。

【群発頭痛の誘因】

（１）飲酒

（２）喫煙

（３）不規則な生活など

 

２．二次性頭痛の分類

a.頭頸部の怪我による頭痛

b.頭頸部の血管障害による頭痛（例：脳梗塞）

c.血管障害以外の頭蓋内疾患による頭痛（例：脳腫瘍）

d.薬物や飲酒による頭痛

e.内分泌系や神経系の調節障害による頭痛（例：高血圧）

 

３．その他の頭痛の分類

a.頭部神経痛および中枢性顔面痛（例：三叉神経痛）

b.これら以外の原因による頭痛

【その他の頭痛の誘因】

（１）立ち上がった時に増悪（横になると改善）・・低髄液圧性頭痛

（２）坐って頭を心臓より下げた時・・副鼻腔炎　など

 

原因・分類はこのように様々で、漢方薬もひとり一人選ぶものが異なりますので、頭痛にお悩みの方はぜひ一度、ご相談ください。

■漢方相談予約・お問合せ>>「お問い合わせ（LINE,WeChat,Skype,メールフォーム」

■オンライン相談も受付中！>>「オンライン漢方相談｜来店なしでお薬お届け」

 



◆参考資料◆

CLINICIAN no.514 vol.49

CLINICIAN no.524 vol.50

内科診断学　医学書院

http://www.jhsnet.org/ippan_zutu_kaisetu_01.html　日本頭痛学会ホームページ

病気がみえる　７　脳・神経　メディックメディア

https://medical.eisai.jp/products/maxalt/guidance/patient.html　エーザイ：片頭痛の病態と誘発因子

https://medical.eisai.jp/products/maxalt/guidance/class02.html　エーザイ：緊張型頭痛

https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_730.html　今日の健康　飲酒は要注意！群発頭痛の予防法、治療・対処法のまとめ