『痛風』はプリン体代謝異常によって生じる高尿酸結晶を特徴とする疾患で急性の関節炎発作、腎障害、腎尿路結石を発します。
痛風の発生は日本人の約0.5%と推定されますが、高プリン食摂取者やアルコール過飲者に多く、高血圧・耐糖能異常・高脂血症・肥満と関連があります。

漢方では主に、関節炎の痛みの改善と再発防止を目的として処方するため、西洋医学と並行して行われることが望ましいです。

 

痛風の原因

痛風における関節炎は、関節包内に析出した尿酸の結晶に対する炎症反応です。
尿酸とはプリン体と呼ばれる物質の代謝産物で、プリン体を多く摂取すると高尿酸血症、さらには痛風の引きがねとなると考えられます。
プリン体は、アルコール（特にビール）や、魚介類や肉にも含まれます。

不摂生な生活や精神的ストレス、水分不足も発症の引きがねとなるので、気をつけましょう。

 

痛風の漢方治療

痛風の症状としては、足の親指の付け根に違和感や痛みが起こり、ひどくなると自力で立つ事も出来なくなります。
漢方は、関節発作の改善と再発予防、併発している病気を考慮した上で処方します。
（痛風患者には、尿路結石、腎障害、肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧症などを併発している場合が少なくありません）

炎症をおさえるもの、胃腸を整えるもの、腎を鍛えるものなど、それぞれの体質に合う漢方を飲みます。
運動や食事療法も一緒に行うと、更なる効果が期待できます。