2015.12.07薬膳・養生
冬の養生法と薬膳
朝早く起きると、土に霜が降りていることがありますが、本格的な寒さ本番はこれからでしょうか?冬は草木が枯れ落ち動物も冬ごもりするように、陽気(エネルギー)を外に出さず蓄えておく時期です。中国の古い医学書(素問)では冬の3ヶ月間を【閉蔵】と言い、心身ともにあまり積極的にならず「夜は暗くなったらすぐ休み、朝は太陽が昇って暖かくなってから起き出すのが良い」とありますが、何かと忙しい現代人には難しい事かもしれません。しかし無理をして夜中まで仕事をしたり、激しい運動をして汗をたくさんかいて消耗すると、エネルギー(精)の蓄えが少なくなり、春になってだるさが取れず体調を崩しますので、いつもより余裕を持った生活を心がけましょう。
冬に一番大切な臓器は「腎」と伝えられています。ここで言う「腎」とは西洋医学で言う腎臓の排尿の働きだけではなく人間の生命力の基【成長・生殖・老化】と考えられている臓です。腎が衰えると、発育不良、不妊症、精子の減少、頻尿、耳鳴り、若白髪、骨粗鬆症、認知症など、ホルモンや免疫力の低下、老化に伴う様々な症状が出てきます。このような不調を「腎虚」と呼び、特に冬場、腎にエネルギー(精)が足りなくなった時に現れます。また2,000年以上も前の医学書には「養生法を守れば人間の寿命は120歳である」とも書かれています。腎を労わる事は「不老長寿」すなわちアンチエイジングの証であると言えるでしょう。
1. 睡眠を充分に取るようにしましょう…感情の起伏も少なくし休日にはリラックスして過ごして何事も無理をせずエネルギーを消耗しないようにしましょう。
2. 温性食品を食べること…根菜類(人参やゴボウ)は体を温めてくれます。お鍋料理やおでんに大根や白菜などの季節の野菜をたっぷり入れて食べると最適です。お肉では特に羊肉(ラム)が体を温める作用が強いのでジンギスカン鍋もいいですね!また色の黒い食品は腎を滋養しますので海藻類、黒ゴマ、黒豆、玄米、椎茸や旬の牡蠣なども加熱して召し上がってください。
3. 首、背中、足を冷やさない…首の後ろや背中は体の「陽」(最も大切な部分)で邪気が最も侵入しやすく冷やすとすぐに風邪を引いてしまいます。マフラーやスカーフでカバーしましょう。また足もとは一番冷えやすいところです。お風呂が苦手な方は少し熱め(40℃位)のお湯で足湯をどうぞ。血流が良くなり、ぐっすりと眠れるようになります。
4. 腎に効くツボは足裏の「湧泉」…毎日のマッサージを習慣に。青竹踏みもおススメです。
腎を補う代表的な生薬に「地黄」があります。今回はこれをお酒で蒸した熟地黄と高級魚「きんき」を使ったお料理です。簡単なので是非、作ってみてください。「熟地黄」は富士堂で販売しております。
●作り方
①きんきは、うろことエラ、腹ワタをきれいに取り除き水で洗い、身に切れ目を2か所入れる。生姜は皮をむき針状に切り、サッと水にさらし絞っておく。ほうれんそうは軽くゆでて3cmに切っておく。
②きんきが入る大きさのなるべく底の平らで浅い鍋に、熟地黄と出し汁、調味料を入れ、煮立たせてから①のきんきを入れ、落し蓋(アルミホイルでも可)をして中火で煮詰める。
③煮汁が1/3程度になったところで豆腐を半分に切り、きんきの横に入れ豆腐が温まったら出来上がり。
④魚と豆腐を崩さないように器に盛り、ほうれんそうを添え、針状に切った生姜をきんきの上に盛り付ける。
●きんきの他に金目鯛の切り身でも美味しく召し上がれます。
老化防止(アンチエイジング)の秘訣は腎をいたわることにあり!
冬に一番大切な臓器は「腎」と伝えられています。ここで言う「腎」とは西洋医学で言う腎臓の排尿の働きだけではなく人間の生命力の基【成長・生殖・老化】と考えられている臓です。腎が衰えると、発育不良、不妊症、精子の減少、頻尿、耳鳴り、若白髪、骨粗鬆症、認知症など、ホルモンや免疫力の低下、老化に伴う様々な症状が出てきます。このような不調を「腎虚」と呼び、特に冬場、腎にエネルギー(精)が足りなくなった時に現れます。また2,000年以上も前の医学書には「養生法を守れば人間の寿命は120歳である」とも書かれています。腎を労わる事は「不老長寿」すなわちアンチエイジングの証であると言えるでしょう。
冬の養生法ポイント
1. 睡眠を充分に取るようにしましょう…感情の起伏も少なくし休日にはリラックスして過ごして何事も無理をせずエネルギーを消耗しないようにしましょう。
2. 温性食品を食べること…根菜類(人参やゴボウ)は体を温めてくれます。お鍋料理やおでんに大根や白菜などの季節の野菜をたっぷり入れて食べると最適です。お肉では特に羊肉(ラム)が体を温める作用が強いのでジンギスカン鍋もいいですね!また色の黒い食品は腎を滋養しますので海藻類、黒ゴマ、黒豆、玄米、椎茸や旬の牡蠣なども加熱して召し上がってください。
3. 首、背中、足を冷やさない…首の後ろや背中は体の「陽」(最も大切な部分)で邪気が最も侵入しやすく冷やすとすぐに風邪を引いてしまいます。マフラーやスカーフでカバーしましょう。また足もとは一番冷えやすいところです。お風呂が苦手な方は少し熱め(40℃位)のお湯で足湯をどうぞ。血流が良くなり、ぐっすりと眠れるようになります。
4. 腎に効くツボは足裏の「湧泉」…毎日のマッサージを習慣に。青竹踏みもおススメです。
冬の漢方レシピ
腎を補う代表的な生薬に「地黄」があります。今回はこれをお酒で蒸した熟地黄と高級魚「きんき」を使ったお料理です。簡単なので是非、作ってみてください。「熟地黄」は富士堂で販売しております。
✿きんきの煮付 材料(2人分)
- きんき 中1尾(または小2尾)
- 豆腐 1/4丁
- 生姜 1/2片
- ほうれんそう 1/4束
- その他の材料
- 熟地黄 3g (なければ八味丸または六味丸同量)
- かつおの出し汁 100㏄
- 酒 50㏄
- みりん 20㏄
- 醤油 30㏄
- 黒砂糖 (なければ上白糖) 小さじ1杯
●作り方
①きんきは、うろことエラ、腹ワタをきれいに取り除き水で洗い、身に切れ目を2か所入れる。生姜は皮をむき針状に切り、サッと水にさらし絞っておく。ほうれんそうは軽くゆでて3cmに切っておく。
②きんきが入る大きさのなるべく底の平らで浅い鍋に、熟地黄と出し汁、調味料を入れ、煮立たせてから①のきんきを入れ、落し蓋(アルミホイルでも可)をして中火で煮詰める。
③煮汁が1/3程度になったところで豆腐を半分に切り、きんきの横に入れ豆腐が温まったら出来上がり。
④魚と豆腐を崩さないように器に盛り、ほうれんそうを添え、針状に切った生姜をきんきの上に盛り付ける。
●きんきの他に金目鯛の切り身でも美味しく召し上がれます。
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