しこり・良性腫瘍・悪性腫瘍(癌(がん)) しこりや腫れ物などに気づき、「もしかしたら癌なのでは…」と不安を抱く方は多くいらっしゃいます。しこりや腫瘍、癌(がん)は、できる部位や良性か悪性かによって病名がかなり違います。漢方治療がよく効くことも多いので、ここで私たちの経験を大まかにご紹介していきたいと思います。 【どんなものが挙げられる?】 ニキビしこり、イボ、粉瘤(表皮のう腫)、ケロイド、脂肪腫、卵巣嚢腫、卵巣チョコレート嚢胞、子宮筋腫、子宮腺筋症、乳腺症、声帯ポリープ、声帯喉頭乳頭腫、胆嚢ポリープ、腹部のしこり、唾石症、扁桃腺腫脹、リンパ節の腫れ、甲状腺腫、甲状腺嚢胞、子宮頸部異形成・子宮頸がん、乳がん、子宮体がん、卵巣癌、子宮内膜ポリープ、肺がん、胃がん、食道がん、大腸がん、脳腫瘍、悪性リンパ腫、筋肉や神経・骨などの結合組織に発生する肉腫、末期癌など 【しこり・腫瘍・腫れ物の分類】 触った感触、痛みの有無、原因、良性か悪性か、などによって分類されます。 ①触った感触 まず、『触れるもの』と『触れないもの』があります。首やわき下、乳房、鼠径部、皮膚の下にあるものは触れやすいでしょう。またお腹にあっても大きな腫れ物やしこりも触れることがあります。逆に、内臓にあるものは触れにくいものだと言えます。 ②痛みの有無 次に、痛いか痛くないかによっても違います。通常、痛みが出るものは下記のパターンです。 ・炎症性(リンパ節炎のしこり、唾石症の腫れなど) ・ホルモンによって急速に変化するもの(乳腺症・乳腺線維腺腫) ・腫瘍が大きくなりすぎて周りを圧迫している場合 ・転移癌による痛み ③原因 さらに、原因別に見ると下記のように分けられます。 ・感染や炎症(ニキビしこり・感染によるリンパ節腫大、ウイルス感染によるイボ、子宮頸がん・子宮頸部異形成、ウイルス肝炎による肝臓がんなど) ・代謝関係(粉瘤、脂肪腫など) ・ホルモン関係(乳腺腫、子宮筋腫、子宮体がん) ・免疫関係(各種悪性腫瘍) ・その他原因不明なもの ④良性か悪性か 最後に、良性か悪性かの違いは大きく、鑑別することは治療プランを立てるのに不可欠です。鑑別は、局部観察や今までの経過の詳細(病歴)、触った感触(硬さ・周りの組織とくっついているかどうか)、大きくなるスピード、経過観察、腫瘍マーカー(CEA、CA-19-9、SLX、CA125、SCC、p53抗体、PSA、NSE、ProGRPなど)、遺伝子などの検査、画像検査(レンドケン・CT・MRI・超音波・マンモグラフィー、PETなど)、さらには細胞診や組織診、病理検査などによって行われます。 【なぜ悪性腫瘍(癌)にも漢方が役に立つのか】 良性のしこりや腫瘍などに漢方治療が選択されることはよくあり、また実は、悪性腫瘍の治療にも大きく作用します。ここでは漢方治療によって期待される作用やメリットとよく使われる生薬・方剤をご紹介します。 ①漢方薬による免疫賦活および抗がん作用 黄耆、人参、白花蛇舌草(びゃっかじゃぜつそう)、半枝蓮(はんしれん)、莪朮、猪苓、白朮、甘草など、漢方処方の十全大補湯、人参養栄湯、八味地黄丸などがよく使われます。 ②化学療法(抗がん剤や分子標的薬など)、放射線療法、手術などの副作用の軽減や損傷された組織の修復 例えば、食欲低下・吐き気・嘔吐には香砂六君子湯、小半夏加茯苓湯、口内炎には黄連湯、半夏瀉心湯、便秘には温脾湯、大建中湯、手足のしびれには牛車腎気丸、不眠には帰脾湯、黄連温胆湯、酸棗仁湯、附子瀉心湯、疲労倦怠には十全大補湯や人参養栄湯や補中益気湯などが用いられます。 ③病状に合わせてオリジナルの漢方処方ができる 抱えている病状は人それぞれ。疼痛、むくみ、不安、不眠、ストレス、髪の抜け毛、冷え、下痢や便秘など、様々な症状に柔軟に対応できるのも漢方の強みです。 ④末期がん、悪液質などを緩和し、QOLの改善および延命効果への期待 ⑤免疫強化による発癌予防や再発予防効果 また、西洋医学の治療をサポートしたり並行して行えるのも漢方治療の良いところです。富士堂では病院の治療との連携も考慮した漢方治療プランもお出ししており、治療生活の不安をしっかりケアしサポートいたします。 漢方においては、しこりや腫瘍の形成は寒(冷え)、積熱(慢性的な炎症)、瘀血(血の滞り)、気滞、水滞(痰湿)、代謝や内臓機能の低下・乱れ、あるいはそれらの複合的な要因の絡み合いとされています。どういった要因からなっているのか、しっかりと見極めて治療することが大切でしょう。ここでは実際にあった症例をいくつかご紹介いたします。 *声帯喉頭乳頭腫、50代男性* よく声枯れするため、耳鼻咽喉科で検査を受けたところ、両側声帯喉頭乳頭腫だと判明。手術と再発を繰り返し、ついには3回目の手術で取り切れなくなり、また再発しました。漢方で治せないかとご来店され、寒邪による積熱があると判断し、麻黄や石膏などを主とした煎じ薬をお出ししました。2回目以降はLINEを用いたオンライン相談で継続して治療をしていき、数か月で再発はなくなりました。 *卵巣嚢胞(卵巣嚢腫)* 卵巣嚢腫、特に漿液性嚢腫には漢方がよく効き、富士堂では数十症例の治癒経験があります。卵巣嚢腫のみを主訴とする方のみならず、それによる卵巣の腫れのために不妊治療をされている方も、漢方薬で改善し正常に排卵が可能になり妊娠に至った例もあります。 *肺がん、60代男性* 喉頭がんの手術後に肺がんも判明し、ご来店されました。漢方を服用し始めてからは8年間にわたり、がんの進行もなく普通の生活を維持できております。(2022年現在) *卵巣がん、50代女性* 排便時腹痛をきっかけに卵巣がんが見つかり、強い不安と不眠、腹痛などに悩みご相談いただきました。病態の説明や今後どのような検査や治療をしていくのがよいのかなどついて詳しくご説明し、漢方薬の服用をスタート。その後数日で腹痛や不安、不眠、倦怠感、顔色など大部分での改善が見られ、この先の検査や病院での治療にも少し前向きになれたと安心され、病院と漢方の治療を並行して行うことになりました。 富士堂ではあらゆる患者様の治療・サポートをしています。しこりや腫瘍などに気付いた方、病院でのがん治療で副作用にお悩みの方、免疫を高めてがんを予防したい方などは遠慮なくご相談ください。 漢方治療症例・症状解説・体験談など|ブログリンク >腫れ物・悪性腫瘍(癌・がん) 婦人科 不妊不育・妊娠産後 アトピー・蕁麻疹・皮膚疾患 眼疾・耳鼻咽喉・口腔 頭痛・自律神経・精神神経疾患 しこり・良性腫瘍・悪性腫瘍(癌(がん)) 喘息・気管支炎・呼吸器疾患 胃腸炎・逆流性食道炎・便秘・消化器疾患 疼痛・関節筋肉・整形外科 冷え・心血管・高血圧・瘀血 腎臓・泌尿器・性機能・男性更年期 糖尿病・痛風・肥満・代謝・内分泌の漢方 フレイル・体質・未病・アンチエイジング 膠原病・リウマチ・免疫・難病